こんばんは!このページでは、
MONSTERSというワンピースの尾田栄一郎先生の読み切り漫画について話してみたいと思います。
ワンピースの尾田栄一郎先生のWANTED!という短編集があるのですが、その短編集の中にMONSTERSという読み切り漫画があります。
このMONSTERSという漫画は、僕が漫画家を志していた時に描きたかった漫画そのものです。本がボロボロになるまで読んでいて、先日手塚賞に投稿する漫画を描こうと思った時にまた買ってきました。(3冊目)
いつ見ても物語が緻密に出来上がっているなぁーっと非常に関心させられます。だけど難しくなくて、読者の感情の誘導が天才的で素晴らしいと思います。
週刊少年ジャンプ編集部 副編集者の齊藤優さんもブログでこの読み切りの事を書かれています。
すごいポイントはいくつもあると思うのですが、僕は読み切りにしては広がり過ぎた登場人物の数がまとまり、無事物語が終わるところが特にすごいなあと思います。
リューマ:侍、主人公、きちんと主人公らしい振る舞い
キング:噂話で出てくる、剣豪
シラノ:一流剣士、ヒゲ男、ヒゲ太郎、笛を探す旅をしている、火事場泥棒
フレア:大奇襲の生き残り、ヒロイン、ウェイトレス
ディーアール:三流剣士、火事場泥棒
マスター:わき役を買って出た
町人
竜
主要登場人物が、
↑これで、登場人物の数大丈夫か?っと思うんですが最終的には、
↑こうなって、スッキリまとまります。
MONSTERSは45ページなので31ページではこれはできないんですが、とても多い情報量を上手に集束させてまとめ上げているところがとてつもなくアッパレです!(僕が投稿した手塚賞のページ数は31P)
短編集3作品目の一鬼夜行でも主人公のお師匠様と守り神の友達がイコールになってまとまるんですが、描いた順番的に一鬼夜行→MONSTERSなので、
読み切りを描いていた頃の尾田先生の成長がこの天才的なまとめ方を生んだと言えるのかもしれません。当時の尾田先生の技だったのかも?
週刊少年ジャンプ編集部 副編集者の齊藤優さんは、
この3点がスゴイと仰っています。
自分が漫画を描くにあたって参考になった事の箇条書きです
■ 一番哀れな事は何かを考える
・・・尊敬していた人、建物の下敷きになったパパとママの助けを乞うた相手が、殺人犯・火事場泥棒
■ 対比
・・・英雄と信じられている人が犯人で、犯人と恨まれている人が主人公で正義
■ 主人公は始めはダメそうな奴→やるときはやる奴or実はすごい奴
・・・最初の印象でイメージ操作を行う
■ 表紙も物語の一部として使える
■ 序盤から読者に気づかれないように主人公のスゴさを紹介しておく
などなど
■ 鞘当(さやあて):果たし状に値
■ 兵の魂(つわもののこころ
■ 竜の角笛:十年前に盗まれた、不思議な力を持つ、竜を呼ぶ力を持つ
■ 7年前の大奇襲
■ 奇貨(きか)
■ 剣豪
■ 剣士
■ 侍
■ 団長
■ 騎士団
■ 称号
■ 切腹
■ 尾田先生が見開きでドラゴンを斬りたかった事から制作がスタート
・・・描きたいシーンがあるものなのか。フムフム
■ 難しい言葉は使っていない。騎士、侍、ウェイトレスなど制限なく単語ごちゃまぜの世界観で完成している
■ 10年前に竜の角笛が盗まれた、7年前にフレアの街が襲われる大奇襲が起きている
・・・漫画の中にその世界は存在しているのだ。
ちなみに、尾田栄一郎先生が漫画を描く時に心がけていることは?という質問に、「新しいものを見せたい」とお答えになられたそうです。
参照:https://realsound.jp/book/2021/05
新しいものか、なるほど・・・、だいぶ昔の作品を目標にしちゃってるな僕は・・・。
いやいいんだ、次に僕が漫画を完成させる時は今度こそMONSTERSに匹敵する衝撃的な作品を・・・!!